「都のかほり」と題した作品はパンで作った五重塔や枯山水、太鼓橋を配した作品 |
江戸時代から続く老舗の菓子などを集めた「特選銘菓展示」のコーナー |
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東京製菓学校(山本圭一校長)は1月26、27の両日、東京・新宿区の同校で「第45回菓子祭」を開催した。 学生作品の展示や製パン実験の発表、江戸時代から続く老舗の菓子などを集めた「特選銘菓展示」などが人気を集め、2日間でおよそ6000人が来場した。 学生作品の展示コーナーには、多くの力作が並んだ。パン本科A組の学生らが力を合わせて作った「都のかほり」と題した作品はパンで作った五重塔や枯山水、太鼓橋を配した作品で、同作品の前に置かれた説明書きには、「全てパン生地で作っているので、カラフルではありませんが、木や岩などの質感を見てほしいと思います。実在する建築物をモデルに作っているので、各所の寸法を出したり、桜など同じパーツを何個も作った点が苦労しました」とあった。 「特選銘菓展示」のコーナーでは、1856年創業の麻布青野の「鶯もち」や、江戸時代に創業したとされる高木屋老舗の「草だんご」、1863年創業の福島屋の「上生菓子」などが展示されていた。 来場者にパン作りを体験してもらうコーナーでは、学生らが指導して、大勢の来場者が、編みパンなどの成形を体験した。 参加者には親子連れが多く、会場のあちこちで子供たちの歓声が上がっていた。 同校の卒業生が勤務するベーカリーとその商品を紹介するコーナーも人気を集めた。 「オーブン・ミトン・カフェ」(東京都小金井市)、「パティスリー レスポワール」(神奈川県川崎市)、「パン工房桜道」(千葉県松戸市)、「スワンベーカリー 北浦和店」(埼玉県さいたま市)などが参加し、それぞれの人気商品を展示していた。 同校の授業で使用している大きなスペイン製石窯を使ってのパンの焼成実演も行われた。紅茶、りんご、くるみを生地に練り込んだ「茶ップルロール」というパンの焼成実演を行い、多くの来場の目を楽しませていた。焼き上がった製品は、無料で配布された。 このほかにも、学生らによるベーカリーカフェ、洋菓子喫茶、和菓子喫茶の運営や、洋菓子、和菓子の製造実演、製パン実験の結果発表、留学生の郷土菓子の展示など、様々な企画が行われ、多くの人で賑わっていた。 |